間口とは?意味・接道との違い・広さが一戸建て住宅に及ぼす影響を解説
一戸建て住宅の購入を検討している方の中には、「間口」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。
間口とは道路に接している面の土地の長さを指し、設計の自由度や日当たり、駐車スペースの広さなどに大きく影響します。
また、マイホームを建てる際は、間口と建築基準法の関係を正しく理解しておかなければなりません。
この記事では、間口の基本的な知識や住宅に与える影響について解説します。
適切な間口の目安も紹介するので、住宅の購入を検討している方は参考にしてください。
目次
間口とは
間口に関する基礎知識は、以下の2つです。
- 意味
- 接道との違い
マイホームの購入を検討している方は、間口について理解を深めておきましょう。
意味
間口とは道路に接している面の土地の長さを指す言葉で、住宅の設計や間取りに大きな影響を与えます。
基本的に敷地の間口が長いほど、間取りや外構の選択肢が増やせます。
また、間口の広さは建築基準法とも関係があり、「接道義務」を満たさない場合は住宅を建築できないので注意が必要です。
土地を購入、または住宅を設計する際には、間口の広さが適切か確認することが重要です。
接道との違い
間口と接道は混同されがちな言葉ですが、それぞれ異なる意味を持ちます。
間口は、道路と接している面の土地の長さを指します。
対して、接道とは土地に面している道路の幅のことです。
住宅を建てる際は、「接道義務」という建築基準法で定められたルールを守る必要があります。
具体的には、幅4m以上の道路に土地が2m以上接していないと、住宅の建築は認められません。
そのため、土地を購入する際は間口の広さだけでなく、道路の幅も忘れずに確認しておきましょう。
引用元:e-Gov 法令検索|建築基準法
間口の広さが一戸建て住宅に及ぼす6つの影響
間口の広さが一戸建て住宅に及ぼす影響は、以下の6つです。
- 設計の自由度
- 通風や採光
- 近隣住宅との距離感
- 駐車スペース
- 土地代
- 建て替え時の制限
マイホームを購入するうえで、間口がどのような影響をもたらすのか知りたい方は参考にしてください。
影響①:設計の自由度
間口の広さは、住宅設計の自由度に影響します。
土地の間口が広いと間取りや外構の選択肢が広がるため、ライフスタイルに合わせた住宅を実現しやすくなります。
一方、土地の間口が狭い場合、建物の奥行きを長くして居住スペースを確保しなければなりません。
土地の形状によっては希望する間取りが採用できない場合もあるので、土地選びは慎重に行う必要があります。
マイホームの間取りで後悔しないための注意点が知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事】建売住宅のおすすめ・人気間取り5選!後悔しないための注意点も解説
影響②:通風や採光
間口の広さは、住宅の通風や採光に影響を与えます。
土地の間口が広いと窓の設置数や大きさを確保できるので、室内に自然光を取り入れやすくなります。
また、風の通り道も確保できるため、室内の空気が循環しやすく、快適な住環境を実現することが可能です。
一方で、間口が狭い土地では、通風や採光が十分得られないケースも少なくありません。
特に、隣接する建物との距離が近い場合は、通風や採光を確保できない可能性が高まります。
影響③:近隣住宅との距離感
間口の広さは、近隣住宅との距離感にも影響を与えます。
土地の間口が広いと建物の配置を柔軟に調整できるため、隣家との間隔が不十分になる心配がありません。
近隣住宅との距離を確保できると、圧迫感が少なくプライバシーも守られる住環境を実現できます。
一方で、土地の間口が狭いと隣家との距離が調整できないため、窓の位置や視線の対策が必要になる可能性があります。
特に都市部では土地の間口が限られるケースが多いため、近隣住宅との距離感を意識した住まいづくりが求められるでしょう。
影響④:駐車スペース
間口の広さは、駐車スペースの確保にも関わってきます。
土地の間口が広いと駐車スペースを確保可能なため、日々の出入りも楽に行えます。
また、並列駐車の設計に対応できる点もメリットです。
一方、土地の間口が狭い場合、駐車スペースも限られるため車幅を考慮のうえ車を検討しなければならない可能性があります。
間取りによっては、縦列駐車をしなければ車を停められないケースも少なくありません。
車を複数駐車したい方や大きな車に乗りたい方は、間口の広さを考慮のうえ住宅を検討するのがおすすめです。
駐車スペースのサイズを決めるポイントについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事】新築戸建ての駐車場づくりは慎重に?よくある失敗とサイズを決めるポイントを解説
影響⑤:土地代
間口の広さは、土地代にも影響を及ぼします。
間口が広い土地は需要があるため、販売価格が高い傾向です。
対して、旗竿地のように間口が狭い土地は間取りが限定されることから、価格が安く設定されている場合があります。
ただし、間口の狭い土地は購入費用を安く抑えられるため、建築コストや設備投資に予算を回せる点がメリットになります。
マイホームの購入を予定している場合は、間口の広さと価格のバランスを考慮して、予算内で最適な土地を選択しましょう。
影響⑥:建て替え時の制限
間口の広さは、建て替え時の制限にも影響を与えます。
民法第234条では、建物を建てる際は隣地との距離を50cm以上確保するよう定められています。
例えば、既存の建物が隣地から50cm以内に建てられている場合、建て替え時は従来より間取りが狭くなる場合もあるでしょう。
特に、古い家を建て替える際は、以前と同じ面積で住宅を建てられないケースも少なくありません。
また、敷地いっぱいに建物を配置している場合も、建て替え時に制限を受ける可能性がある点に注意が必要です。
引用元:e-Gov 法令検索|民法
一戸建て住宅を検討する際に必要な間口の目安
一般的なファミリー向け住宅を建築する場合、玄関と居室を並べて配置するには、建物の間口が6〜6.4m必要とされています。
隣地との適切な距離を確保するためにも、土地全体の間口は8m以上あるのが理想的です。
土地の間口が8m以上であれば、2階建ての4LDK程度などゆとりのある間取りを実現できます。
ただし、民法では隣地境界線と建物の間を50cm以上確保しなければならないと定められています。
また、地域や分譲地によっては、独自のルールが設定されているケースも少なくありません。
マイホームの購入を検討している方は、具体的なルールを確認したうえで専門家に相談しながら土地購入や間取りの設計を進めましょう。
間口の広さが特徴の建築事例
こちらの家ではゆとりのある駐車場に加え、家事や収納のしやすさにも配慮した間取りを実現しています。
注目ポイントは、以下のとおりです。
- 駐車場に3台駐車できる
- 洗面室の隣にランドリールームを設けている
土地の間口が広く確保されているため、3台分の駐車スペースをゆったりと確保できている点が特徴です。
洗面室とランドリールームを併設して、家事動線を短縮しているのもポイントです。
また、階段下収納や土間収納など、複数の収納スペースを設けることで、家全体を整理整頓できる工夫が凝らされています。
子ども部屋にクローゼット、主寝室にウォークインクローゼットを設置しているので、将来的にも収納不足になる心配もありません。
アサヒグローバルホームは、敷地面積に合わせた無駄のない住まいづくりを得意としています。
当社の家づくりが気になる方は、わたしたちのこだわりをご覧ください。
まとめ:間口とは道路に面した土地や建物の幅のこと
間口とは、道路に接している面の土地の長さを指し、住宅の設計や快適性に大きな影響を与えます。
土地の間口が8mほど確保できると、ゆとりのある住宅設計を実現できるでしょう。
一方で、旗竿地のような間口が狭い土地は購入費用を安く抑えられますが、建築時の制約が増える可能性があるため注意が必要です。
マイホームの購入を検討している方は、間口の広さや価格などのバランスを考慮して、土地選びや間取りの設計を行いましょう。
アサヒグローバルホームでは、広々としてゆとりのある建売住宅を多数取り扱っています。
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この記事の監修

足立 克久
2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。