制震ダンパーとは?得られる効果や種類、ミライエを搭載した間取り例を紹介
建売住宅を検討するうえで、地震に強い家づくりを考えている方は多く見られます。
制震ダンパーは揺れによる建物へのダメージを軽減できる効果があるため、地震対策としておすすめです。
しかし、なかには制震ダンパーが意味ないという意見を目にして利用に悩む方もいるのではないでしょうか。
この記事では、制震ダンパーの特徴や得られる効果について解説します。
種類や制震ダンパーを搭載している間取り例も紹介しますので、長く快適に暮らせるマイホームを実現したい方は参考にしてください。
目次
制震ダンパーとは
制震ダンパーに関する基礎知識は、以下の2つです。
- 特徴
- 導入により得られる効果
それぞれ見ていきましょう。
特徴
制震ダンパーとは、建物に伝わる揺れを吸収し地震を抑える制震装置のことです。
地震が発生した際、ダンパーが揺れにあわせて変形するため振動を吸収します。
振動を吸収することから、揺れを軽減させて建物へのダメージを抑えられるのが制震ダンパーの特徴です。
ダンパーといっても、ゴム系やオイル系、金属系など使用する素材にはさまざまな種類があります。
複数の種類があるものの、地震による衝撃を吸収する仕組みを取り付けている点は同じです。
なお、地震対策には制震のほか、耐震と免震の3種類があります
耐震・制震・免震の違いについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】耐震・制震・免震の違い5選!制震ダンパーを搭載した間取り例も紹介
導入により得られる効果
制震ダンパーの導入により得られる効果は、以下の通りです。
- 建物の揺れを軽減できる
- 構造を変形させず、長期間にわたり安定した状態を維持できる
- 地震だけでなく、台風などの強風による揺れも吸収する
大きな地震が発生した際は、余震が繰り返し起こります。
繰り返される余震により、建物がダメージを受け倒壊する可能性もゼロではありません。
しかし、制震ダンパーは建物によるダメージが蓄積されないことから、倒壊リスクを防げる効果が期待できます。
また、免震に比べて低コストなため、費用を抑えて地震対策を講じられます。
制震ダンパーの種類
制震ダンパーの種類は、以下の3つです。
- 粘弾性型ダンパー
- 油圧(オイル)ダンパー
- 鋼材ダンパー
各ダンパーの特徴やメリット、デメリットを解説します。
種類①:粘弾性型ダンパー
粘弾性型(ねんだんせいがた)ダンパーとは、粘着性の高いゴムやアクリルなどを使用した制震装置のことです。
弾力性や伸縮性によって地震を吸収し、揺れを抑えます。
粘弾性型ダンパーのメリットとデメリットは、下表の通りです。
メリット | デメリット |
| 温度変化により劣化が早まりやすい |
コストを抑えられる点が、粘弾性型ダンパーの特徴です。
種類②:油圧(オイル)ダンパー
油圧(オイル)ダンパーとは、容器内のオイルが緩衝材となって揺れを吸収する制震装置のことです。
オイル室は密閉状態となっているため、酸化せず長期間の使用に耐えられる構造になっています。
油圧(オイル)ダンパーのメリットとデメリットは、下表の通りです。
メリット | デメリット |
|
|
油圧(オイル)ダンパーは、台風などの強風による揺れにも効果が期待できます。
メンテナンスフリーのものが多い傾向ですが、オイル漏れなどないよう定期点検は実施しましょう。
種類③:鋼材ダンパー
鋼材ダンパーとは、鋼や金などの金属材料を用いたシンプルな構造の制震装置のことです。
金属が曲がるときのエネルギーを熱エネルギーに変換して揺れを吸収するのが、鋼材ダンパーの仕組みとなります。
鋼材ダンパーのメリットとデメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット |
|
|
シンプルなつくりのため、ほかのダンパーと比べて耐久性が高くない点はネックといえます。
制震ダンパーが意味ないという意見は誤り
制震ダンパーは、耐震性を高めるのに効果的です。
前述したように、制震ダンパーには揺れを吸収して建物へのダメージを軽減する働きがあります。
そもそも、耐震とは地震の揺れに耐える性能を備えた構造のことです。
地震に耐える働きがあるものの、揺れが繰り返されると内部が損傷し倒壊のリスクが生じます。
したがって、耐震構造と揺れを吸収して建物へのダメージを軽減できる制震ダンパーを組み合わせると、倒壊リスクを軽減できます。
制震ダンパーの効果を最大限に発揮するには、耐震のデメリットを補える制震を組み合わせた住宅を建築することがおすすめです。
制震ダンパーを後付けする際の費用
制震ダンパーは後付け可能で、室内と室外どちらからでも工事ができます。
建物内部に制震ダンパーを組み込む必要があるため、室内から後付けする際は、壁紙を剥がさなけれならない点に注意しましょう。
一方、室外から後付けする際は足場を組む必要があり、工事費が高くなります。
なお、制震ダンパーの種類や建物の大きさ、本数によって費用は変動しますが、50万円~80万円ほどで後付け可能です。
足場を組む場合はさらに費用がかさむ可能性があるため、制震ダンパーを検討している方は新築時に設置しておくのがおすすめです。
アサヒグローバルホームでは、家計の負担を軽減できる高機能住宅を提供しています。
質の高い設備機器や性能を備えた当社の家づくりのこだわりを知りたい方は「わたしたちのこだわり」をご覧ください。
アサヒグローバルホームで標準搭載!制震ダンパーミライエとは
アサヒグローバルホームの建物住宅では、制震ダンパーMIRAIE(以下・ミライエ)が標準搭載されています。
ミライエは、100年以上続く住友ゴムが開発した「高減衰ゴム」を採用している点が特徴です。
高減衰ゴムは揺れを熱に変えて吸収し、建物の揺れを最大95%低減する制震機能が備わっています。
また、90年間メンテナンスが不要なため、家計の負担をかけずに地震対策が可能です。
2016年に発生した熊本地震では、震度7の揺れが2回観測されました。
その後も震度5を超える余震が多かったため、繰り返される揺れによるダメージから倒壊した家も少なくありません。
ミライエは、熊本地震で全壊・半壊ゼロの実績を持つ制震ダンパーです。
なお、以下の動画では2024年の能登半島地震を経験した方のインタビューを紹介しますので、ミライエの性能について知りたい方はあわせてご覧ください。
制震ダンパーミライエを搭載した間取り例2選
制震ダンパーミライエを搭載したアサヒグローバルホームの間取り例は、以下の2つです。
- 制震ダンパーを取り付けた2階建ての住宅
- 平屋の良さを兼ね備えた1.5階建て住宅
理想の住まいを実現したい方は、参考にしてください。
間取り例①:制震ダンパーを取り付けた2階建ての住宅
制震ダンパーミライエを搭載したこちらの間取りの特徴は、以下の2つです。
- 5LDKのため、5人家族でも個々にプライベート空間を確保できる
- リビング内にはカウンターが設けられており、ライフスタイルにあわせてスペースをつくれる
1階に和室、2階には居室が4部屋配置されているため、ライフスタイルにあわせた部屋づくりが可能です。
将来、二世帯住宅を検討している場合にも、おすすめの間取りといえます。
また、リビング内にカウンターが設けられており、子どもの勉強スペースや作業スペースなど、多目的スペースとして活用できる点が特徴です。
キッチンの近くに配置されているため、コミュニケーションがとりやすいメリットもあります。
間取り例②:平屋の良さを兼ね備えた1.5階建て住宅
制震ダンパーミライエを搭載した1.5階建て住宅の特徴は、以下の2つです。
- 2階には広いバルコニーを設置しているため、各部屋の採光を確保できる
- 適材適所に収納スペースが設置されており、整理整頓を習慣づけられる
1.5階建てとなっているこちらの間取りでは平屋のデメリットを補えるよう、プライベート空間と共有空間が分かれています。
2階の居室にはバルコニーが面しているため、明るく開放的な空間を実現できる点も魅力です。
また、各居室にクローゼットが用意されているだけでなく、土間収納やファミリークローゼットなどの収納スペースが配置されています。
適材適所に収納できるため、玄関やリビングに上着や鞄が置きっぱなしといったことが避けられます。
なお、バルコニーとベランダ、テラスの違いが知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】バルコニー・ベランダ・テラスの違いは?どっちがいいのか・施工事例も解説
まとめ:制震ダンパーを取り入れた建売住宅ならアサヒグローバルホーム
制震ダンパーの設置により、揺れを吸収し建物へのダメージを抑えられます。
ダンパーにはゴム系やオイル系、金属系など使用する素材にはさまざまな種類があるため、費用や特徴を考慮のうえで検討するのが大切です。
なお、当社アサヒグローバルホームの建売住宅では、制震ダンパーミライエを標準搭載しています。
建物の揺れを最大95%低減する制震機能を備えているだけでなく、90年間メンテナンスフリーな点がミライエの特徴です。
地震による揺れを吸収し、倒壊リスクを軽減できる建売住宅をお探しの方は「物件を探す」をご覧ください。
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以下のステップで理想の住まいを探しましょう!
ステップ①:希望条件を決める
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この記事の監修
足立 克久
2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。