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2024年07月02日

土間リビングの魅力とは?後悔しないためのポイントや間取り例を解説

階段

家を建てる際に、土間リビングを取り入れるべきか悩む人も多いでしょう。
土間リビングは土足で気軽に歩けるため、ペットや子どもの遊び場として、または室内に入れたくないベビーカーなどを置く場として便利です。

しかし、リビングに砂が入ってしまいやすく、こまめな掃除を必要とするデメリットがあります。

この記事では、土間リビングを導入するメリットやデメリットを解説します。
土間リビングを設ける際の注意点も紹介するので、参考にしてください。

 

土間リビングとは

土間リビングとは、土間とリビングが一体化した空間のことです。
一般的なリビングとは異なり、土間リビングでは床材にコンクリートやタイルなどを使用するため、土足で利用できます。

屋外から直接リビングに移動できるため、ガーデニングをはじめ、ペットや子どもとの遊び場としても活用可能です。

また、開放感のあるおしゃれな雰囲気を作り出せる点も、魅力といえるでしょう。個性的な住空間を求める人に、土間リビングはおすすめです。

 

土間リビングにする3つのメリット

土間リビング

土間リビングを取り入れるメリットは、以下の3つです。

  1. 汎用性が高い
  2. 傷がつきにくい
  3. 土間床が涼しい

 

メリット①:汎用性が高い

土間リビングは汎用性が高く、暮らしを豊かにするメリットがあります。
プライベートを充実させられるだけでなく、家族とのコミュニケーションをとるのにも最適な空間を実現できるためです。

土間リビングは、以下の使い方ができます。

  • ガーデニングやDIYの作業スペース
  • ペットや子どもの遊び場
  • サンルーム
  • 来客用スペース
  • 薪ストーブを設置する部屋
  • 自転車やベビーカーの収納場所


多目的に使えるため、ライフイベントの変化にも対応できます。

 

メリット②:傷がつきにくい

土間リビングは、傷がつきにくいメリットもあります。
土間にはタイルやコンクリート、モルタルなど、傷がつきにくい硬い素材を使うのが一般的です。

床材としてよく使用されるフローリングは、使用するうちに傷やへこみが目立ちやすくなります。

一方、土間に大きな家具を設置してもへこみにくいだけでなく、家具を動かして生じる摩耗にも強いため、掃除の際に床を傷つけてしまう心配もいりません。
頑丈で傷がつきにくいのは、土間リビングならではの魅力といえるでしょう。

 

メリット③:土間床が涼しい

室内が涼しいと感じられる点も、土間リビングのメリットです。
土間リビングには床材に熱伝導率の大きいコンクリートやタイルを使用しているため、さわると冷たさを感じます。

部屋が涼しいとエアコンの使用を抑えられ、夏場は電気代の節約にもつながるのが嬉しいポイントです。

さらに、涼しい部屋は犬や猫などのペットにとっても快適な空間となります。
土間部分を広く取れば取るほど、涼しさを実感できるでしょう。

 

土間リビングにする3つのデメリット

土間リビングを取り入れるデメリットは、以下の3つです。

  1. 土間とリビングに段差ができる
  2. 冬場は玄関周りが寒いと感じる
  3. リビングに砂が落ちる

 

デメリット①:土間とリビングに段差ができる

土間リビングを取り入れると、土間とリビングの間に段差が生じます。
一般的なリビングはフローリング全体が均一な高さで仕上げられていますが、土間リビングは土間部分を低く設計する必要があるためです。

段差には、ほこりや泥がリビングのフローリング部分に入り込むのを防ぐ役割があります。
リビングを清潔に保つためにも、段差は必要です。
小さな子どもや高齢者がいる世帯の場合、段差がつまずきの原因になるので、ケガに注意しましょう。

 

デメリット②:冬場は玄関周りが寒いと感じる

夏場は涼しく過ごせる一方、冬場は玄関周りが寒いと感じる場合があります。
土間部分はコンクリートやタイルで仕上げられるため、外の冷気が伝わり底冷えしやすいです。

また、土間は通常のフローリングと比べて断熱性が低いことも原因といえます。
特に、土間が外と直結している場合、冷気が侵入しやすく、室内の温度が上がりにくい点がデメリットです。足元から伝わる冷気は、快適な生活を妨げる原因となります。

 

デメリット③:リビングに砂が落ちる

土間リビングを取り入れると、砂がリビングまで入ってしまうデメリットが生じます。
土間リビングは土足での活動が前提のため、靴を脱いだり履いたりする際に、砂がこぼれてしまいがちです。

砂がリビング全体に広がってしまい、足触りが気になってしまうのは土間リビングのネックな点といえます。
特に、小さなお子さまやペットがいる家庭では土間とリビングの往復が多くなるので、こまめな掃除が必要です。

 

土間リビングを後悔しないためのポイント

玄関

土間リビングを導入して後悔しないように、以下4つのポイントを踏まえて取り入れましょう。

  1. 防寒設備を確認しておく
  2. 床材は特性を把握しておく
  3. 段差は高さをチェックしておく
  4. 清掃しやすい環境を整えておく

 

ポイント①:防寒設備を確認しておく

土間リビングで快適に過ごすためには、防寒対策が欠かせません。
床部分だけでなく、基礎部分に断熱材を設置するなど断熱対策をすると、土間から伝わる冷気を防げます。

ほかにも、土間部分のサッシを二重窓にしたり、床暖房を導入したりするのもおすすめです。
土間部分が広い場合は、冬の間だけ建具やカーテンで仕切り、土間とリビングを分ける防寒対策も役立ちます。

冬場でも快適に過ごせるよう防寒設備を確認して、機能が備わっていなければ熱を逃がさない対策をしておきましょう。

なお、床暖房について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。

【関連記事】床暖房の3つのデメリットとは?種類とメリット・施工事例を解説

 

ポイント②:床材は特性を把握しておく

土間リビングの床材にはさまざまな種類があり、素材によって特性が異なります。
床材によってはこまめなメンテナンスを要したり、滑りやすかったりする場合があるため、あらかじめ素材の特徴を理解しておくのがポイントです。

土間リビングに使われる主な床材のメリットとデメリットを下表にまとめたので、参考にしてください。

床材

メリット

デメリット

コンクリート

  • シンプルなデザイン
  • 価格がリーズナブル
  • ひび割れする可能性がある
  • 事前に塗装しておく必要がある

タイル

  • 種類が豊富
  • メンテナンスが簡単
  • 費用が高くなりやすい
  • 目地に汚れが溜まりやすい

天然石

  • 高級感がある
  • 耐久性に優れている
  • 費用が高くなりやすい
  • 滑りやすい

真砂土(花崗岩)

  • 自然な風合いを出せる
  • こまめなメンテナンスが必要

洗い出し

  • 凹凸により滑りにくい
  • あらゆるテイストに調和しやすい
  • 施工費用がかかる
  • 砂利がとれる場合もある


それぞれの特性を踏まえたうえで、最適な床材を使用しましょう。

 

ポイント③:段差は高さをチェックしておく

土間リビングを設置する際には、段差の高さに注意しましょう。
土間部分とフローリング部分の間に大きな段差があると、転倒のリスクが高まります。

安全性を確保するために、段差はできるだけ低く設計するとよいでしょう。
将来的にリフォームが必要になる点を考慮し、簡単な工事でバリアフリーにできるような設計をすると安心です。

たとえば、スロープに仕様を変更できるようにしておくと、万が一車いすや介護が必要になったときでも不自由なく暮らせる住環境を実現できます。
段差の高さをチェックし、安全で使いやすい土間リビングを作ることが大切です。

 

ポイント④:清掃しやすい環境を整えておく

土間リビングは靴を脱ぎ履きする土間とリビングが近く、汚れが溜まりやすいので、清掃しやすい環境を整えることが重要です。

たとえば、ほうきや掃除機を取り出しやすい位置に用意しておくと、砂が気になったときにサッと掃除できるので便利です。

土間リビングでガーデニングやバーベキューなどを楽しみたい場合、シンクの設置を検討するのもよいでしょう。

ガーデニングやバーベキューで使った用具の汚れをすぐに洗い流せるなど、シンクはさまざまな場面で役立ちます。
フロアを清潔に保てるよう、土間リビングには清掃設備を取り入れるのもおすすめです。

 

土間リビングを取り入れた間取り例

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こちらの間取りの注目ポイントは、以下の2点です。

  1. 庭とつながる位置に土間リビングを設置している
  2. 土間リビングから浴室までの動線を確保している


庭と土間リビングをつなげることで、開放的な空間を実現しました。
子どもやペットの遊び場にするのはもちろん、バーベキューもできるため、
家族団らんの時間を過ごせます。

間取り図

また、土間リビングから水回りまでの動線を作っており、汚れてもすぐにお風呂場へ行けるのが魅力です。

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なお、建売住宅で人気の間取りについて知りたい方は、あわせて以下の記事をチェックしましょう。

【関連記事】建売住宅のおすすめ・人気間取り5選!後悔しないための注意点も解説

 

まとめ:土間リビングはさまざまな使い方ができる万能空間

土間リビング

土間リビングは汎用性が高く、ペットや子どもとの遊び場、ガーデニングスペースなどさまざまな用途で活用できます。頑丈で傷がつきにくく、夏場は涼しく過ごせるのも利点です。

しかし、リビングに砂が入る問題や冬場の寒さ対策が必要になります。
土間リビングで後悔しないよう、段差の高さに注意し、清掃しやすい環境を整えると快適な空間を実現できるでしょう。

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この記事の監修

足立 克久

保有資格
宅地建物取引士、木造建築士、住宅ローンアドバイザー、FP3級、福祉住環境コーデイネーター3級、三重県被災建築物応急危険度判定士

2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。