老後の住まいを小さな平屋にするメリットは?間取りのポイントも紹介

「老後の住まいはどうしようか」「今の家は広すぎるかもしれない」と、住み替えを検討している方もいるのではないでしょうか。
近年、管理のしやすさやバリアフリーの観点から、小さな平屋の需要は増加傾向にあります。
老後の住まいとして小さな平屋の間取りを検討する際は、快適に暮らすための性能や部屋の配置に注目することが大切です。
この記事では、老後における住まいの課題や小さな平屋の間取りを検討する際のポイントを解説します。
老後の暮らしを快適にする小さな平屋の間取り例も紹介するため、将来を見据えた住まいを実現したい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
老後における住まいの課題

住み慣れた家で長く快適に暮らしたいと願う方は多いものの、高齢になるにつれて住まいの課題は浮き彫りになります。
住宅金融支援機構が65歳以上の方を対象に実施した調査によると、体力の低下を自覚している方は9割を超えています。
加齢に伴い、階段の上り下りが辛くなったり家の掃除を負担に感じたりするなど、住まいの構造が体力的な負担になりがちです。
そのため、多くの方が比較的元気なうちに、老後の生活を見据えて住まいの見直しを決断する傾向にあります。
同調査では、65歳〜69歳の方の過半数以上が住み替えやリフォームを実施しているという結果が報告されています。
しかし、老後の生活資金に対する不安から、住み替え・リフォームに踏み切れない方も少なくありません。
低コストながら老後に安心して暮らせる住まいを実現したい方には、コンパクトな平屋がおすすめです。
引用元:住宅金融支援機構|2023年高齢者の住まいに関する調査
老後の住まいとして小さな平屋の間取りにするメリット

老後の住まいとして小さな平屋の間取りにするメリットは、以下の3つです。
- 動線が短い
- 家族の気配を感じやすい
- 修繕費用を抑えやすい
老後の住まいとして小さな平屋を選ぶことには多くのメリットが存在するため、それぞれ確認してみましょう。
メリット①:動線が短い
小さな平屋のメリットは、生活動線が短く・シンプルになる点です。
すべての部屋がワンフロアに配置されているため、リビングから寝室へ、寝室からトイレへとスムーズに移動できます。
掃除や洗濯などの家事動線も短くなり、日々の家事負担を軽減することも可能です。
また、階段の上り下りがないため、足腰への負担が軽減され、転倒のリスクも減少します。
体力的な不安を抱える老後の暮らしでは、生活動線・家事動線の短さがメリットとなります。
なお、南玄関でスムーズな家事動線を実現したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】南玄関の間取りでスムーズな家事動線を作るアイデアとは?間取り例も解説
メリット②:家族の気配を感じやすい
平屋はすべての部屋がワンフロアにまとまっているため、家族がどこにいてもお互いの気配を感じられる点が特徴です。
例えば、リビングで過ごしていてもほかの部屋にいる家族の様子を感じられると、自然とコミュニケーションが生まれやすくなります。
特に、子どもが独立した後に夫婦で二人暮らしをする場合、孤立感を軽減し、安心感を得られるでしょう。
また、万が一体調が悪くなった場合でも、家族が異変に気づきやすい点もメリットです。
メリット③:修繕費用を抑えやすい
小さな平屋は2階建ての住宅と比較した場合、将来的な修繕費用を抑えやすいのもメリットです。
一般的に建物の規模が小さいほど外壁や屋根の面積も小さくなるため、塗り替えや張り替えなどのメンテナンス費用が安く済みます。
また、平屋であれば2階建てのように大掛かりな足場を組む必要がないので、足場設置費用を節約できる可能性もあります。
維持管理の費用を抑えやすい利点は、年金収入が主となる老後の生活において、経済的な安心につながる大切なポイントです。
老後の住まいとして小さな平屋の間取りにするデメリット

老後の住まいとして小さな平屋の間取りにするデメリットは、以下の3つです。
- 外部から敷地内が見えやすくなる
- 水害リスクが生じる
- 外気の影響を受けやすい場合がある
老後の住まいとして小さな平屋を選ぶ際にはデメリットにも考慮する必要があるため、それぞれ見ていきましょう。
デメリット①:外部から敷地内が見えやすくなる
平屋は建物全体の高さが低く、すべての部屋が1階にあるため、周囲から敷地内や室内が見えやすくなる可能性があります。
窓や出入口が低い位置に多くなるため、プライバシーの確保が課題となるケースが少なくありません。
また、平屋は低い位置に窓やドアなどの侵入経路が増えることから、防犯面の工夫も必要になります。
プライバシー対策にはフェンスや植栽、防犯対策には防犯ガラス・シャッターが有効ですが、設置には数万円〜数十万円の費用が発生します。
そのため、老後の住まいに平屋を選択する場合は、より綿密な資金計画が必要です。
デメリット②:水害リスクが生じる
平屋はすべての居住スペースが1階にあるため、集中豪雨や河川の氾濫などによる浸水被害が発生した場合、上階への垂直避難ができません。
また、平屋は床上浸水の被害割合も、二階建てと比べると必然的に大きくなります。
水害リスクが高い地域に平屋を建てる場合は、十分な対策が必要です。
例えば、建物の基礎を高くしたり盛り土をしたりすることで、浸水リスクを軽減する方法などが存在します。
デメリット③:外気の影響を受けやすい場合がある
平屋は2階建てに比べて屋根や壁が外気に接する面積の割合が大きくなるため、夏は暑く冬は寒くなりやすい傾向があります。
上階が存在しないので屋根からの熱の影響を受けやすく、夏の強い日差しで室温が上昇しやすくなります。
また、冬場は冷たい外気の影響を受けやすく部屋間の温度差が生じ、ヒートショックのリスクも懸念される点に注意が必要です。
快適で健康的な生活環境を実現するには、断熱性能の高い平屋を選択するのが大切です。
住宅の断熱性能と購入前のチェックポイントを知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】建売住宅の断熱性能は低い?購入前にチェックすべきポイントを解説
老後の住まいに小さな平屋の間取りを検討する際のポイント

老後の住まいに小さな平屋の間取りを検討する際のポイントは、以下3つです。
- 住宅性能を考慮する
- 車いすの乗り入れを視野に入れる
- 部屋の配置を慎重に検討する
快適で安全な住まいを実現したい方は、参考にしてください。
ポイント①:住宅性能を考慮する
平屋の暑さ・寒さの問題を解決するためには、気密性・断熱性の高い物件を選ぶのが重要です。
気密性・断熱性に優れた平屋は、外気温の影響を受けにくく、1年を通して室内の温度を快適に保てます。
また、気密性・断熱性が高ければ冷暖房効率が向上し、光熱費の削減にもつながるでしょう。
アサヒグローバルホームでは「全熱交換型24時間換気システム」や「ウレタン魔法びん断熱」など老後も快適に過ごせる性能を備えた平屋を提供しています。
断熱性や耐震性、気密性など5つの基本性能を備えた当社の物件をチェックしたい方は、物件を探すページからご覧ください。
ポイント②:車いすの乗り入れを視野に入れる
老後の住まいを平屋にする場合、将来的に車いすを利用する可能性も考慮しましょう。
玄関アプローチにはスロープを設置し、玄関ドアや室内のドアは有効開口幅を75cm以上確保するのが理想です。
廊下の幅は車いすが曲がれるよう、85cm以上のスペースを確保すると安心です。
また、家の中の段差を極力なくすバリアフリー設計を取り入れると、より快適に暮らせます。
スイッチやコンセントの位置も車いすに座ったまま操作しやすい高さに設置するなど、細やかな配慮が求められます。
ポイント③:部屋の配置を慎重に検討する
小さな平屋は生活音が伝わりやすいため、家族が集まる部屋とプライベートな部屋の配置には注意が必要です。
例えば、リビングと寝室が隣接していると、テレビの音や話し声が寝室に響いてしまう可能性があります。
そのため、両者の間に収納スペースを設けるなど、音の緩衝帯となるスペースを設けるのが理想的です。
また、加齢によって頻尿になる点を考慮して、寝室とトイレはできるだけ近い位置に配置しましょう。
老後の暮らしを快適にする小さな平屋の間取り例
こちらの間取りの注目ポイントは、以下のとおりです。
- 玄関からLDKまでの動線が短く、移動の負担を軽減できる
- 大容量の収納が設けられているため、生活空間をスッキリ片付けられる
買い物から帰宅後は、玄関からパントリー・キッチンの流れで移動できるため、荷物を持っての移動がとても楽になります。
1.5畳のファミリークローゼットや6畳の納戸が設けられており、季節用品や思い出の品をスッキリ片付けられる点もこの間取りの魅力です。
なお、アサヒグローバルホームではさまざまな工夫をこらし、老後に安心して暮らせる平屋の建売住宅を提供しています。
当社の物件について詳しく知りたい方は、お問い合わせページよりお気軽にご相談ください。
まとめ:小さな平屋は老後も快適に過ごせる間取り

小さな平屋は動線が短く管理しやすいなど、老後の暮らしにおいて多くのメリットが存在します。
一方で、防犯面や災害面でのリスクや生活音が気になりやすいなどのデメリットもありますが、適切な対策を講じれば快適な住まいを実現できます。
特に気密性・断熱性といった住宅性能は、老後に快適な暮らしを左右するポイントです。
アサヒグローバルホームでは、高い住宅性能を備えた小さな平屋を多数取り扱っています。
老後の生活を考慮した当社の物件をチェックしたい方は、物件を探すページをご覧ください。
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以下のステップで理想の住まいを探しましょう!
ステップ①:希望条件を決める
ステップ②:希望条件に合う物件をリストアップ
ステップ③:実物を見て確認する
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この記事の監修
足立 克久
2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。
