建売住宅の注意点8選を購入・契約・引渡しの流れ別でわかりやすく解説
住宅購入は、やり直しが効かない大きなお買い物です。
綿密に計画してきたからこそ「失敗したらどうしよう」と、不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、建売住宅は購入から入居までの期間が短く、万全な体制で臨まなければあっという間に引き渡し日に。そのときに後悔しても、取り返しがつきません。
そこでこの記事では、建売住宅で失敗しないための注意点を、購入・契約・引き渡しの流れに沿って8つにまとめました。
段階ごとに異なるチェックポイントを押さえて、後悔のない理想のマイホームを手に入れましょう。
>東海エリアで建売住宅をお探しの方は物件一覧をご覧ください。
目次
建売住宅とは
建売住宅とは、土地と建物をセットで販売している住宅を指し「分譲住宅」と同義に扱われる場合もあります。
よく比較対象となる注文住宅は、工務店に建設を依頼して自由に設計できる一戸建て住宅を指します。そのため、所有している土地がない場合は、着工前に購入しなければなりません。
入居までの期間と物件価格において、建売住宅と注文住宅では大きな差が見られます。
建売住宅のメリット・デメリット
建売住宅のメリットは、主に3つあります。
- 購入から入居までをスピーディーに進められる
- 完成後の物件を見学して購入できる
- 注文住宅に比べて安価に入手できる
建売住宅の最大のメリットは、物件が完成していることです。購入前に間取りや内装を確認できるため、生活のイメージがしやすいことや、入居までの期間も長くありません。
また、決められた規格で住宅を一斉に施工するため、材料費や工費のコストカットにつながり、注文住宅よりも安く手に入れられます。
一方、建売住宅のデメリットは以下の3つです。
- 設計の自由度が低い
- 似たような外観が多い
- 工事中の様子を確認できない
あらかじめ規格が決められていることが、デメリットになる側面も。注文住宅より設計の自由度が低くなる上、街の一角に似たような外観が並ぶことも珍しくありません。
また、地盤や基礎工事の様子を確認したい方にとっては、工事中の見学ができないこともデメリットになるでしょう。
【関連記事】【建売住宅のデメリット3選】住宅購入に失敗しないためのコツも解説
建売住宅購入時にチェックしたい4つの注意点
まずは、建売住宅の「購入時」に押さえるべき注意点を4つご紹介します。
- 住宅設備の有無とグレード
- 点検口の有無
- 建物以外の立地や周辺環境
- 住宅性能表示がされているかどうか
注意点①:住宅設備の有無とグレード
1つ目の注意点は、住宅設備の有無とそのグレードです。
当たり前のように付いていると思っていた設備が付いていなかった、というケースは少なくありません。網戸や収納スペース、カーテンレールなどをオプションとして扱う場合が多々あるからです。
また、モデルハウス見学時に付いていた設備が実際に購入する物件には付いていなかったり、グレードが下がっていたりすることもあるでしょう。
工務店や物件によって、標準設備とそのグレードが異なる点にも注意が必要です。
設備を導入するにあたり、追加費用を請求される場合も。予定外の出費にならないためにも、購入予定の物件に付けられている住宅設備とグレードを確認しましょう。
注意点②:点検口の有無
点検口の有無も忘れずにチェックしてください。
点検口とは、業者が建物のメンテナンスをする際に利用するもので、床下や屋根裏に付けられている場合がほとんどです。
必ず設置しなければならないものではないため、物件によってはない場合もあるでしょう。
しかし、点検口はメンテナンス時だけでなく、家を売却する際に使われることもあります。カビや断熱材の確認、シロアリがいないかを、点検口を通してチェックしなければならないからです。
売却を考えていない方も、長く安心して暮らすためには住宅の定期的なメンテナンスが欠かせません。購入を決める際は、点検口の確認を忘れないでください。
注意点③:建物以外の立地や周辺環境
建売住宅を購入する際は、建物だけでなく立地や周辺環境も確認しましょう。
建物自体は購入後もリフォームできますが、建物が立っている土地の変更はできません。
そのため、立地や周辺環境においては物件以上に入念なチェックが必要です。
たとえば「近くにスーパーやコンビニがあるのか」「駅までの距離はどれくらいなのか」など、実際に足を運んでみることで、より実生活に近い情報を得られるでしょう。
お子さまがいるご家庭の場合は、幼稚園や学校までの距離のほかに、朝と夜の環境変化も確認できると安心です。
ネットや紙媒体に掲載されている情報だけでなく、直接足を運んで実生活に近い条件で確認しましょう。
注意点④:住宅性能表示がされているかどうか
住宅性能表示があるかないかも、欠かせないチェックポイントです。
住宅性能表示がされていることで、その建物に備わる住宅性能が「住宅性能表示制度」により評価されていることがわかります。買主にとっても物件を購入する際に、耐震等級や断熱等級などは気になる点ではないでしょうか。
また、住宅性能表示があると、住宅ローンの金利が優遇されたり、建物の資産価値が高くなったりするメリットもあります。
住宅性能の高い物件に住めることはもちろん、この先の資金繰りにおいても優位に働くため、建売住宅を購入する際は住宅性能表示の有無を確認しましょう。
建売住宅契約時にチェックしたい3つの注意点
続いて、建売住宅の「契約時」における3つのポイントをご紹介します。
- 契約金額に含まれる項目や内容
- アフターサポートの内容
- 代金を支払うタイミング
注意点①:契約金額に含まれる項目や内容
1つ目の注意点は、契約金額に含まれる項目や内容です。
欲しい設備がオプション扱いだったり、別途工事が必要になったりと、追加費用を請求されるケースは少なくありません。
カーテンレールの設置費用や外構工事費などが、物件価格とは別で請求されることがあるからです。
加えて、諸経費にも注意してください。
諸経費の割合は、一般的に総費用の1割ほど。契約する工務店や物件により差はあるものの、大幅に超えるようであれば確認する必要があるでしょう。
見積書を確認するときは、契約金額に含まれる項目や内容をしっかり把握することが大切です。
【関連記事】建売住宅の諸費用ってどれくらい?内訳と特徴をわかりやすく解説
注意点②:アフターサポートの内容
アフターサポートの内容も、注意すべきポイントです。
不動産売買をするにあたって売主には、地盤沈下や雨漏りなど、建物の基礎や構造にかかわる欠陥は「瑕疵担保責任(契約不適合責任)」により10年間の保証が義務付けられています。
しかし、生活を送る過程で生じる欠陥については、工務店ごとにサポート内容が大きく異なります。
たとえば、クロスがめくれてしまったり水回り設備の故障だったり、考えられるトラブルはさまざまです。
アフターサポートの内容が充実しているほど、修理にかかる手間と費用は軽減されます。安心できる暮らしのためにも、契約を締結する前にサポート内容をしっかり確認してください。
アサヒグローバルホームでは、建てた後の「変わらぬ安心」をモットーに、20年間の無償点検をはじめとした各種サポート体制を整えております。詳しい内容は、アフターサポートをご覧ください。
注意点③:代金を支払うタイミング
代金を支払うタイミングにも注意しましょう。
特に、未完成の物件を契約した場合は注意が必要です。建売住宅購入時のトラブルとして、「代金支払い後に物件の引き渡しがされなかった」というケースが発生しています。
最悪の場合、工務店が倒産し物件の引き渡しはおろか、代金が返金されない場合も考えられるでしょう。
最終決済は、完成物件引き渡しのタイミングで行うものです。金銭トラブルを避けるためにも、工事が完了するまでは支払いを済ませないよう注意してください。
建売住宅引き渡しの際の注意点
建売住宅引き渡し前に、物件の最終チェックとして「立ち合い検査」を行います。このときに発見した不備や欠陥については、業者へ補修工事を依頼できるため、入念に確認してください。
引き渡し後の補修依頼は、補修箇所に対する責任の所在が明確に判断できないため、補修費用を求められる場合があります。
無駄な出費を避けるためにも、立ち合い検査での最終チェックは入念に行いましょう。少しでも気になる点があれば、その場で業者へ確認してください。
ご自身での最終確認に不安がある方は、専門家の同行サービスを利用する方法もあります。5~10万円ほど別途費用がかかりますが、安心できる住まいを手に入れるために、プロのアドバイスが欲しい方にはおすすめのサービスです。
まとめ:建売住宅の注意点を押さえて後悔しない家探しを!
建売住宅はメリットがある一方、設計の自由度が低いことや施工中の様子が見られないなどのデメリットがあります。
しかし、物件の検討から引き渡しまでの過程にはいくつかのチェックポイントがあり、それらを把握することで理想に近い物件を手に入れられるでしょう。
この記事では、建売住宅の購入から契約時、引き渡しにいたるまで、段階別の注意点を8つにまとめてわかりやすくご紹介しました。
建売住宅で後悔しないためにも、各段階の注意点を押さえて住宅購入に臨みましょう。
アサヒグローバルホームでは、お客様からのご相談・ご質問にお応えしております。家づくりでお困りの際は、お問い合わせよりお気軽にご連絡ください。
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この記事の監修
足立 克久
2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。