中古の戸建て住宅リノベーションにありがちな5つの後悔とは?対策も解説
理想の住まいを叶えるために、リノベーションを検討している人は多いでしょう。
しかし、せっかく中古の戸建て住宅を購入してリノベーションをしたのに「思っていたイメージと違う」「思ったより費用がかかった」「住み心地が良くない」などと後悔する人もいます。
この記事では、中古の戸建て住宅をリノベーションする際に後悔したポイントと、その対策を解説します。
リノベーションを検討している人は、ぜひ参考にして理想の住まいを実現してください。
目次
中古の戸建て住宅リノベーションにありがちな5つの後悔
中古の戸建て住宅をリノベーションした際によくある後悔は、以下の5つです。
- 建物の基礎や構造が思っていたより老朽化していた
- 断熱性や気密性が低くて住み心地がよくない
- 思ったより費用がかかった
- 工事が大規模になって入居までに時間がかかった
- 思い描いた間取りやイメージにならなかった
後悔①:建物の基礎や構造が思っていたより老朽化していた
中古住宅のリノベーションを検討する際、思わぬ出費に見舞われるケースは少なくありません。
なかでも、建物の基礎や構造部分が予想以上に老朽化していたために大規模な工事が必要になり、リノベーション費用が高額になってしまったというケースが目立ちます。
特に、前の所有者が内装をリフォームしている場合、気づきにくいので注意しましょう。
さらに、基礎や構造部分に限らず、電気設備や水廻り設備など、住宅設備全般が入居直後に故障してしまうことも。
リノベーション後に修理が必要になり、さらに出費が増える原因となります。
後悔②:断熱性や気密性が低くて住み心地がよくない
古い住宅は断熱性や気密性が低いことが多く、間取りを変更しても、寒い・暑い・結露がひどいなど、快適に暮らせる環境が得られない場合があります。
築年数がある程度経っている住宅は、断熱材が使われていなかったり、窓枠が歪んでいたりして、断熱性や気密性が低くなりがちです。
また、2003年に建築基準法が改正され、それ以降に建てられた住宅には、24時間換気システムの設置が義務付けられています。
しかし、それ以前の古い住宅の場合は、換気システムがついていないケースが多いため、結露が発生しやすいです。
快適に過ごすために、断熱リフォームや窓を二重サッシにするなどの追加工事をするとなれば、さらにコストがかさむ可能性があります。
後悔③:思ったより費用がかかった
老朽化や断熱性気密性の問題をクリアするため、基礎補強工事や設備入れ替え、断熱リフォームなどをすると、当初の予算を大幅に上回ることも。
計画していた以上に費用がかさんでしまい、予算オーバーになってしまうのが一般的な後悔のパターンといえるでしょう。
理想を叶えようとするあまり、こだわり過ぎて費用がかかってしまうケースもありがちです。
後悔④:工事が大規模になって入居までに時間がかかった
中古の戸建てを購入してから入居までに思ったよりも時間がかかり、後悔することもあります。
特に、賃貸マンション・アパートからリノベーション住宅に引っ越す場合や、現在住んでいる家をリノベーションして仮暮らしする場合には注意が必要です。
もし工期が長引けば、予定していた引っ越しのスケジュールが合わなくなる場合があるからです。
仮住まいの期間が長くなれば、その分家賃もかかって出費が増えてしまいます。
後悔⑤:思い描いた間取りやイメージにならなかった
せっかく中古の戸建てを購入してリノベーションしたにもかかわらず、理想の間取りやイメージにならなかったという後悔もありがちなパターンです。
理想の間取りを実現できない原因には、住宅の構造によって壁を取り払うことが難しいケースがあげられます。
例えば、2×4(ツーバイフォー)と呼ばれる工法(2インチ×4インチの角材と合板を組み合わせる工法)を用いた木造の場合は、壁が住宅を支える役割も担っているために簡単に壁を取り払えません。
鉄筋コンクリートの住宅における、柱や梁と壁が一体になっている躯体壁の場合も同様です。
ほかにも、工務店との意思疎通がうまくいっておらず、希望が伝わっていなかったというケースもあります。
事前の打ち合わせと設計プランの確認が不十分だと、こうした後悔を招きかねないので注意しましょう。
中古の戸建て住宅リノベーションの後悔を防ぐ5つの対策
ここでは、中古の戸建て住宅をリノベーションする際に後悔しないための対策を5つ紹介します。
- 建物の建築年月日を調べる
- 快適さを高めるための工事も盛り込む
- 改修箇所の優先順位をつける
- 複数の施工会社を比較して信頼できる業者に依頼する
- 建売住宅やローコストのビルダーも視野に入れる
対策①:建物の建築年月日を調べる
建物の築年数は、基礎や構造の劣化状況を推し量るうえで欠かせない情報です。
まずは建築年月日を確認し、おおよその築年数を把握しましょう。
また、戸建ての売買契約前にインスペクションを依頼するのがおすすめです。インスペクションでは、専門家が住宅の劣化状況を的確に診断してくれます。
修理が必要になる時期なども細かくチェックしてもらえるため、今後かかる費用のシミュレーションもしやすくなるでしょう。
対策②:快適さを高めるための工事も盛り込む
断熱性や気密性が低い住宅では、冬は寒く夏は暑いなど、年間を通して快適に過ごせません。
また、冷暖房費がかさむだけでなく、結露による家財の傷みやカビの発生といった問題も起こる可能性があるため、断熱工事や気密工事なども視野に入れましょう。
壁や天井に断熱材を入れたり、窓を二重サッシにしたりすることで、住み心地が格段に向上します。
対策③:改修箇所の優先順位をつける
リノベーション工事の費用が予算を超えてしまうリスクを最小限に抑えるためには、改修箇所の優先順位をつけることが重要です。
まずは安全性や居住性の確保のために、必要不可欠な箇所から改修する必要があります。
例えば、基礎が劣化していれば基礎補強工事が最優先です。また、漏水や結露対策もしておきたい部分です。
次に断熱性や気密性の向上、古い設備の入れ替えなど、快適性を高める工事を検討します。
一方で、デザインの変更など、好みの問題は優先順位を下げてもよいでしょう。予算に余裕があれば行い、なければ今回は見送るなどの柔軟な対応が必要です。
このように優先順位を明確にすることで、限られた予算内で最低限のリノベーションを行い、安全で快適な住まいを実現できます。希望をリストアップし、優先度を検討しましょう。
対策④:複数の施工会社を比較して信頼できる業者に依頼する
中古の戸建て住宅のリノベーションでは、工期が予定より大幅に長引いてしまうリスクがあります。このようなトラブルを避けるには、工務店の選定が重要です。
工務店や施工会社によって工期や金額にも差があるため、複数社に見積もりを出してもらいましょう。
希望の条件などを伝えて、しっかりと比較検討するのがおすすめです。
工務店を選ぶ際には、これまでの実績も参考になります。経験豊富で実績のある工務店なら、現場での想定外の事態にも適切に対応できる体制が整っているはずです。
また、工事の進捗状況を定期的に確認し、工事が遅れている場合にはその理由を確認するよう求めることも大切です。こまめに連絡を取り、工期遅延のリスクを最小限に抑えましょう。
対策⑤:建売住宅やローコストのビルダーも視野に入れる
中古住宅のリノベーションでは、思い描いていた間取りやイメージを100%実現することは難しい場合があります。
なぜなら、構造上の制約から大幅な間取り変更ができないケースがあるからです。それを踏まえると、新築の建売住宅やローコスト住宅を検討するのもひとつの選択肢でしょう。
建売住宅は、機能的な標準の間取りプランがあらかじめ用意されているので、自分の希望に近い間取りを選べます。
また、ローコスト住宅では自由度は制限されますが、間取りを工夫することで理想の住宅に近づけられます。
ただし、この対策はあくまでもこれから中古の戸建ての購入を検討している人における対策なので、すでに中古住宅に住んでいて、リノベーションを検討している人には向きません。
建売住宅やローコスト住宅について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
【関連記事】ローコスト住宅と建売住宅ならどっち?選ぶときの3つのポイントを解説
費用を抑えつつ理想の住まいを叶えるなら建売住宅もアリ
建売住宅は間取りが決まっているので、理想の住まいにならないと思うかもしれませんが、場合によっては間取りをある程度決められることもあります。
中古の戸建てをリノベーションする場合も、構造上の制約から思い描いた理想の間取りが実現できないというケースは少なくないので、建売住宅を検討する価値は十分にあるでしょう。
また、新築の建売住宅の場合は構造や設備が新しいため、リノベーション前の中古住宅に比べて断熱性や気密性が高く、将来的なメンテナンス費用も抑えられる点もメリットです。
住まいの理想を叶えるために、建売住宅も視野に入れて検討すると良いでしょう。建売住宅の人気の間取りについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
【関連記事】建売住宅のおすすめ・人気間取り5選!後悔しないための注意点も解説
まとめ:中古の戸建て住宅リノベーションで後悔しないために
中古の戸建て住宅のリノベーションでは、当初の計画より予算が必要になるケースも多いです。
後悔しないためには、住宅の劣化状況の確認や工務店の慎重な選定など、事前の準備が重要です。間取りだけでなく、断熱性や気密性といった機能性も大切なので、何を優先してリノベーションするのかを事前に決めておきましょう。
また、建売住宅であっても理想の住まいの実現は可能です。
アサヒグローバルホームでは、さまざまなタイプの建売住宅を用意しています。当社の建売住宅について詳しく知りたい方は、アサヒグローバルホームの建売の特徴も、ぜひご覧ください。
【関連記事】建売住宅で後悔しないための内覧時・購入時のチェックポイント13選を解説
【関連記事】建売住宅購入までの流れは?かかる期間と3つの注意点を具体的に解説
【関連記事】建売住宅の諸費用ってどれくらい?内訳と特徴をわかりやすく解説
簡単3ステップであなたのお気に入りの住まいに出会えるかも!
以下のステップで理想の住まいを探しましょう!
ステップ①:希望条件を決める
ステップ②:希望条件に合う物件をリストアップ
ステップ③:実物を見て確認する
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この記事の監修
足立 克久
2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。