中古住宅のリノベーションはやめたほうがいい?理由と失敗の防ぎ方を解説
「新築の一戸建てを買うほどの予算はないものの、理想の暮らしを実現したい」という人のなかには、リノベーションを検討する場合もあるでしょう。しかし、「リノベーションはやめたほうがいい」などと聞くこともあり、どうしようか迷っている人も多いのでは無いでしょうか。
この記事では、中古住宅のリノベーションをやめたほうがいい理由について、5つの観点で詳しく解説しています。
中古住宅のリノベーションのメリットと、失敗しないための対処法、理想の住まいを実現するための考え方のヒントも紹介しているので、リノベーションを検討している人はぜひ参考にしてください。
目次
中古住宅のリノベーションをやめたほうがいい5つの理由
中古住宅のリノベーションをやめたほうがいいと言われる理由には、以下の5つが挙げられます。
- 工事費が高くなりやすいから
- 新築に比べて物件の寿命が短いから
- 快適さが改善されるとは限らないから
- 理想の住まいを実現できるとは限らないから
- 予定通りに入居できるとは限らないから
理由①:工事費が高くなりやすいから
リノベーションをやめたほうがいい理由の一つ目として、工事費が高くなりやすい点が挙げられます。
中古住宅の状態によって異なりますが、築年数が古い物件の場合、購入後に基礎の補強が必要になることが判明して、予想以上の費用がかかるケースは多いです。
ほかにも、中古住宅を購入して間もなく住宅設備が故障したり、設備を一箇所変更すると違う箇所も変更したくなったりするもので、工事費が高くなる傾向にあります。
その結果、新築で建売住宅を購入するほうが費用を抑えられる場合もあるため、リノベーションだけが正解とは限らないのです。
リノベーションの費用に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
【関連記事】中古戸建て住宅のリノベーション費用は?施工内容ごとや坪数別で解説
理由②:新築に比べて物件の寿命が短いから
中古住宅のリノベーションをやめたほうがいい理由として、物件の寿命の短さが挙げられます。
新築一戸建てを購入する際、35年ローンを組むケースもあるため、少なくとも35年は住み続けることが前提です。35年が経過すると内装や外装にある程度の傷みが生じ、定期的なメンテナンスをしていなければ、住み続けるのは難しいケースもあるでしょう。
中古住宅の場合、築年数次第ではありますが、新築住宅に比べれば物件の寿命は短いと言わざるを得ません。また、前の居住者がどのように暮らしていたかも分からないため、メンテナンスをほとんどしていなければ、合計して35年も経たないうちに寿命を迎える可能性もあります。
総じて、新築に比べて物件の寿命は短くなるため、住み続ける期間に対する合計コストでは割高になる可能性もあるでしょう。
理由③:快適さが改善されるとは限らないから
中古住宅をリノベーションしたからと言って、快適さが改善されるとは限らない点も、やめたほうがいいと言われる理由の一つです。
もちろん、リノベーションすることでデザインや間取りを変更できますが、気密性や断熱性に関しては、構造体そのものに関連します。
仮に、断熱材を追加するリノベーションをしたとしても、気密性が改善されなければ、住まいの快適さは改善されません。
結露がひどかったり、夏は暑く冬は寒かったりする状態は、リノベーションで必ず解決できるとは限らないのです。
理由④:理想の住まいを実現できるとは限らないから
中古住宅のリノベーションをしたからといって、理想の住まいになるとは限らない点にも気を付ける必要があります。
構造体だけを残してリノベーションしたとしても、どうしても取り除けない壁や柱は出てくるものです。そのため、「LDKを一続きにして広い空間を実現したい」といった理想に関しても、必ず叶えられるとは限りません。
また、リノベーションは施工会社の腕前に左右される部分もあります。自身の理想を的確に伝えたうえで、意図を汲み取って実現してくれる施工会社を見つける難しさも相まって、リノベーションはやめたほうがいいと言われることが多いのです。
理由⑤:予定通りに入居できるとは限らないから
リノベーションをする際に気をつけたいのが、予定通りに工事が進むとは限らず、入居時期がズレ込む可能性があることです。
先述したように、予想外の基礎の補強や、追加で工事を依頼することがあれば、工期は後ろ倒しされます。また、施工会社を決めるのに時間がかかれば、着工までに時間がかかるケースもあるでしょう。
現在は賃貸マンション・アパートに住んでおり、中古住宅を購入してリノベーションする場合は特に、引っ越しのスケジュールを慎重に検討する必要があります。仮住まいが予想より長くなるケースも想定されることから、リノベーションに対して消極的な意見が出てしまうのです。
中古住宅のリノベーションにはメリットもある
「中古住宅のリノベーションはやめたほうがいい」と言われるものの、以下のメリットがあるのは事実です。
- 購入価格を抑えられる
- 物件の選択肢が増える分、希望エリアの物件を探しやすい
- オリジナリティのある空間にできる
国内においても中古住宅市場は着々と広がっており、新築住宅に比べて購入コストを抑えられるのは最大のメリットと言えるでしょう。
また、一口に中古住宅といっても、その状態はピンキリです。エリアによって供給戸数も異なり、新築では到底購入できないエリアでも、中古住宅なら購入できる場合もあるでしょう。
そして、リノベーションには、自分の理想を叶えられる楽しみやワクワクがあるのも大きなメリットです。家づくりや理想のインテリア・ライフスタイルにこだわりがあるものの、そこまで費用をかけられない人にとっては、リノベーションは有力な選択肢になるでしょう。
中古住宅のリノベーションで失敗しないための対処法
中古住宅のリノベーションで失敗しないためには、以下の3点を実践することをおすすめします。
- リノベーションを含む家づくりの予算を先に決める
- 理想の家づくりに優先順位をつける
- 複数の施工会社を比較する
対処法①:リノベーションを含む家づくりの予算を先に決める
中古住宅のリノベーションをする際は、購入費用とリノベーション費用を含む、トータルの予算を先に考えましょう。
先述したように、購入費用を安価に抑えられたとしても、リノベーションに想定外の費用がかかってしまうと、合計した金額で新築の建売を買ったほうが満足度が高い可能性もあります。
中古住宅のリノベーションを検討する場合は、最初に予算を決めたうえで、それぞれにどの程度費用をかけられるかを考えましょう。
対処法②:理想の家づくりに優先順位をつける
中古住宅のリノベーションをする際は、理想を叶えるための優先順位をつけることも大切です。
- 間取りを変えたい
- キッチン周りを最新設備にしたい
- お風呂だけでも新しくしたい
- 快適さを重視したい
理想の家づくりは人によってさまざまで、すべてを同時に叶えるのは予算の兼ね合いからも難しいといえます。
リノベーションをする際は、一度にすべてを済ませるのではなく、部分的に工事をする方法もあるでしょう。家族で話し合い、優先度の高い項目からリノベーションをすることで、予算内で満足度の高い工事ができるはずです。
対処法③:複数の施工会社を比較する
リノベーションをする際は、必ず複数の施工会社を比較しましょう。
理想の家づくりを実現するには、施工会社の担当者との相性も重要です。打ち合わせのしやすさや、どれほど親身になって話を聞いてくれるかなど、対応状況は会社によって異なります。
また、同じ工事内容を依頼しても、施工会社によって見積りも異なるものです。
一度依頼するとキャンセルするのは難しいため、自分たちの希望を伝えやすく、一緒に理想の住まいを実現してくれそうな会社を選ぶことで、後悔するリスクを下げられるでしょう。
以下の記事では、リノベーションによくある後悔を詳しくまとめているので、あわせて参考にしてください。
【関連記事】中古の戸建て住宅リノベーションにありがちな5つの後悔とは?対策も解説
中古住宅のリノベーションよりも新築の建売がおすすめなことも
中古住宅のリノベーションをする場合、購入額とリノベーション費用を合わせると3,000万円以上することもあります。このようなケースにおいては、新築の建売住宅やローコスト系のビルダーも視野に入れたほうが、理想の住まいを実現できる可能性を高められます。
「建売住宅=すでに間取りや仕様が決まっている」というイメージかもしれませんが、場合によっては間取りをある程度決められることも。
新築かつ、比較的間取りの自由度がある建売住宅なら、リノベーションよりも満足度の高い家づくりができる可能性は高いといえるでしょう。
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当社の家づくりのこだわりに関しては、「アサヒグローバルホームの建売の特徴」もご覧ください。
まとめ:中古住宅のリノベーションやめたほうがいい場合もある
中古住宅のリノベーションをやめたほうがいい理由をおさらいしましょう。
- 工事費が高くなりやすい
- 新築に比べて物件の寿命が短い
- 快適さが改善されるとは限らない
- 理想の住まいを実現できるとは限らない
- 予定通りに入居できるとは限らない
購入費用を安価に抑えられ、オリジナリティを出せるなど、リノベーションにはメリットもあります。双方の側面を正しく理解したうえで、中古住宅をリノベーションするかどうか検討しましょう。
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ステップ①:希望条件を決める
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ステップ③:実物を見て確認する
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この記事の監修
足立 克久
2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。