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2025年09月29日

建売住宅における坪単価とは?計算方法・相場・価格の賢い見極め方を解説

外観

坪単価は、建売住宅を検討するにあたって、価格比較の基準として使用されます。
一見わかりやすい指標のように思えますが、実はその計算方法や内訳には明確なルールがなく、単純な数字の比較では判断を誤ってしまうケースもあります。
坪単価だけで判断しないよう、知識を深めておくことが大切です。


この記事では、建売住宅における坪単価の基本的な考え方から、計算時の注意点、価格の見極め方までをわかりやすく解説します。
後悔のない建売住宅を購入したい方は、ぜひ参考にしてください。

 

建売住宅における坪単価とは

外観

坪単価とは、建物本体価格を延床面積(坪)で割って算出する、1坪あたりの建築費用のことです。
建売住宅の価格を比較するときに、広さと金額のバランスを見るための目安として用いられています。

たとえば、建物価格2,000万円・延床面積40坪の住宅であれば、坪単価は50万円です。
このように、坪単価は家の規模と価格の関係を把握する手がかりになるため、住宅購入の検討時によく使われる指標となっています。

ただし、坪単価の見方を正しく理解するには、計算の仕組みや使われる面積の定義も押さえておく必要があります。

 

建売住宅における坪単価の計算方法で押さえておくべきポイント

外観

坪単価は「価格 ÷ 坪数」というシンプルな式で算出されますが、建売住宅の場合は以下の2つを押さえておきましょう。

  1. 建物代÷延床面積=坪単価
  2. 建物と土地で分けて計算


それぞれ詳しく解説します。

 

ポイント①:建物代÷延床面積=坪単価

坪単価の基本的な計算方法は、建物本体の価格を延床面積で割るというものです。
延床面積とは、各階の床面積を合計したものを指します。

たとえば、建物価格が3,000万円で延床面積が30坪であれば、坪単価は「3,000万円 ÷ 30坪=100万円」です。

この計算により、広さ1坪あたりにかかる建築コストを把握でき、ほかの物件との比較にも活用できます。
ただし、使用する価格は建物本体価格に限ることがポイントです。

 

ポイント②:建物と土地で分けて計算

建売住宅の販売価格は、「土地代+建物代」がセットになっているのが一般的です。
そのため、単純に販売価格を延床面積で割ってしまうと、実際の建物の坪単価よりも安く見えてしまう場合があります。

そこで、以下の例のように土地と建物を分けて、それぞれの坪単価を算出することが大切です。

項目

金額

面積

坪単価

土地

1,500万円

60坪

25万円/坪

建物

3,000万円

30坪

100万円/坪

合計(表示価格)

4,500万円


内訳を分けて考えると、建物自体の価格感やコストパフォーマンスをより正確に判断できます。

坪単価の計算方法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせて参考にしてください。

【関連記事】家を建てる際に目安となる坪単価とは?計算方法や価格別に施工事例を紹介

 

建売住宅の坪単価相場

LDK

建売住宅の坪単価は、住宅のグレードや仕様によって異なります。
以下は、各グレードによるおおよその相場です。

価格帯

坪単価の目安

特徴

ローコスト住宅

40万円〜60万円

  • コスト重視で標準仕様中心
  • 建築戸数の多い大手住宅会社が提供することが多い

一般的な建売住宅

50万円〜70万円

  • 価格と品質のバランスが良い
  • 外観や間取りにも一定の自由度がある

高価格帯の建売住宅

70万円〜100万円

  • 高断熱・高気密仕様やデザイン性の高い住宅が多い
  • 注文住宅に近い仕上がりになる


坪単価だけで判断せず、実際の暮らしやすさや将来的な満足度もあわせて検討することが大切です。

 

建売住宅における坪単価の注意点

庭

坪単価は表示の仕方や計算の基準によって、数字の意味が大きく変わるケースもあります。
ここでは、見落としやすい3つの注意点を解説します。

  1. 表示価格の内訳は工務店によって異なる
  2. 地域によって差が生じている
  3. 坪単価の算出に使用する面積は2種類ある


それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

注意点①:表示価格の内訳は工務店によって異なる

建売住宅の坪単価は、「建物価格 ÷ 延床面積」で算出されますが、建物価格に何が含まれているかは工務店ごとに異なります。
たとえば、A社では照明・カーテン・エアコンまで含んでいるのに対し、B社では構造体だけの価格で表示されているケースもあるでしょう。

そのため、同じ坪単価50万円の住宅でも、完成後の状態や追加費用の有無には大きな差が生まれる可能性があります。
見た目の価格に惑わされず、どこまでが価格に含まれているのかを必ず確認し、条件をそろえたうえで比較することが大切です。

 

注意点②:地域によって差が生じている

建売住宅の坪単価は、建物の仕様だけでなく「どこに建っているか」によっても変わります。
都市部や人気の高いエリアでは土地価格が高いため、同じ建物でも販売価格が上がり、結果として坪単価も高くなる傾向にあります。

一方、地方や郊外では土地代が抑えられる分、坪単価も低くなるケースが多いです。
実際に、住宅金融支援機構が公表したフラット35の調査でも、首都圏と地方では住宅購入価格に1,000万円以上の差が出ているとされています。

こうした背景からも、坪単価が高い=高品質とは限りません。
価格だけにとらわれず、地域ごとの相場や土地の価値も含めて冷静に判断することが重要です。

引用元:住宅金融支援機構|令和6年フラット35利用者調査

 

注意点③:坪単価の算出に使用する面積は2種類にある

坪単価の計算に使われる面積には、延床面積と施工面積の2種類があります。
どちらを使うかは明確に決まっておらず、工務店によって判断が異なるのが現状です。

同じ価格・広さの家であっても、使う面積の種類によって坪単価が大きく変わって見えることがあるため注意が必要です。

項目

延床面積

施工面積

主な定義

建築基準法に基づく室内空間の合計

実際に施工された全体の面積

含まれる範囲

居室・廊下など(バルコニーは含まない)

バルコニー・ポーチ・吹き抜けなども含む

坪単価への影響

面積が小さくなるため、坪単価は高めに見える

面積が大きくなるため、坪単価は低めに見える


一般的には施工面積のほうが広いため、同じ建物でも施工面積を使ったほうが坪単価は安く表示されがちです。
物件選びの際は、表記されている面積がどちらかを確認したうえで比較し、総費用で判断するようにしましょう。

 

坪単価だけではない建売住宅における価格の賢い見極め方

建売住宅の価値を正しく見極めるには、坪単価だけでなく、性能・総費用・サポート体制といった見えない部分にも目を向けることが大切です。
ここでは価格に左右されない選び方のポイントを3つ紹介します。

  1. 仕様や性能面から判断する
  2. 総費用をもとに価格を検討する
  3. アフターサービスの内容も確認する


それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

見極め方①:仕様や性能面から判断する

建売住宅を選ぶ際、外観や間取りだけで判断してしまう方も少なくありませんが、実は建物の性能こそが、長く快適に暮らすために欠かせない要素です。
とくに断熱性・耐震性・換気性能などは、建てたあとで変更できないため、購入前のチェックが重要です。

アサヒグローバルホームでは、基本性能に妥協せず、住み心地の良さと安心を標準仕様で叶える高機能住宅を提供しています。

たとえば、地震の揺れを大幅に抑える「制震ダンパー」や、室温を保ちながら空気を入れ替える全熱交換型の24時間換気を採用しています。
さらに、魔法びんのように家全体を包む断熱材「アクアフォームLITE」など、見えない部分こそ大切にした住まいづくりが可能です。

性能を重視した分譲住宅だからこそ、暮らし始めてからの満足感が違います。
間取りの工夫や設備仕様などを直接確認したい方は、「見学予約・建売物件のお問い合わせ」ページからお気軽にご相談ください。

 

見極め方②:総費用をもとに価格を検討する

建売住宅を購入する際は、坪単価や本体価格だけで判断するのではなく、「家を買って暮らし始めるまでにかかる総費用」をもとに資金計画を立てることが大切です。
たとえば、外構工事やカーテン・照明といった設備の追加費用、家具・家電の購入費、住宅ローンの手数料や火災保険などの諸費用が挙げられます。

諸費用を考慮せず物件価格だけで予算を組んでしまうと、入居後に予定外の出費が重なり、生活に余裕がなくなるリスクもあります。
新居での暮らしを心地よくスタートさせるためにも、事前にかかる費用をすべて洗い出し、無理のない予算計画を立てましょう。

建売住宅の購入に必要な諸費用について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【関連記事】建売住宅の諸費用ってどれくらい?3,000万円の建売住宅の費用シミュレーションも紹介

 

見極め方③:アフターサービスの内容も確認する

建売住宅の価格を比較する際は、建物そのものだけでなく「購入後のサポート体制」にも注目しておくことが大切です。
保証期間の長さやトラブル時の対応スピード、定期点検の有無などは、将来の安心感や維持費に関わってきます。

同じような坪単価であっても、アフターサービスがしっかりしている会社とそうでない会社では、暮らし始めてからの満足度に差が生じます。
実際に住んでから発生する修理や不具合への対応を、きちんと担ってくれる体制があるかどうかを、契約前に確認しておきましょう。

 

【間取り例】アサヒグローバルホームの建売住宅

外観>>お気に入りの建売物件を探す


こちらの間取りの注目ポイントは、以下の2点です。

  1. キッチン・洗面室・浴室が一直線につながる家事ラク動線
  2. 2階のダブルWICで家族みんなの衣類をひとまとめに収納でき、朝の支度もスムーズ


主寝室と2つの子ども部屋を2階に集約し、
それぞれの空間を確保しながらも、家族が近くで過ごせるバランスの良い間取りです。
LDKは南側に面した明るい空間で、キッチンからリビング全体を見渡せるつくりになっており、家族の様子を見守りながら家事ができます。

間取り図

間取り図

また、玄関からキッチン・洗面室・浴室までを直線で結ぶスムーズな動線が確保されており、日々の家事も効率的に行えます。
大容量のパントリーと土間収納により、物が多くなりがちなご家庭でもすっきりとした暮らしが叶う、実用性に優れた間取りです。

 

まとめ:坪単価の理解を深めたうえで建売住宅の適正価格を見極めよう

外観

建売住宅を検討する際は、坪単価という数字だけにとらわれず、その内訳や計算方法、構造や仕様まで総合的に見て判断することが大切です。
価格帯や地域差、アフターサービスの内容まで含めて比較すれば、見た目だけではわからない本当の価値が見えてきます。

理想の住まいを見つけるためにも、目先の安さではなく暮らしやすさや将来の安心まで含めて、納得のいく選択をしていきましょう。

アサヒグローバルホームでは、愛知県・岐阜県・三重県にて建売住宅を多数ご用意しています。
高機能で暮らしやすい建売住宅を多数販売していますので、当社の物件を知りたい方は「物件を探す」ページからご覧ください。

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この記事の監修

足立 克久

保有資格
宅地建物取引士、木造建築士、住宅ローンアドバイザー、FP3級、福祉住環境コーデイネーター3級、三重県被災建築物応急危険度判定士

2005年アサヒグローバルホーム入社
入社後、宅建士、建築士などの資格を取得。
その知識を生かし、分譲住宅、注文住宅の契約を300棟以上担当。
現在は東海三県の土地仕入れ、分譲住宅の開発に携わりながら住宅を販売している。